岡村一心堂病院の心臓病治療

 

岡村一心堂病院 心臓病について
心臓病は医学の進歩により、虚血心や心筋症といった疾患の治療成績が向上しています。近い将来には心不全パンデミックを迎えると言われており、こちらも慢性期疾患となりつつあります。

日本人の死因、第一位と第二位はがんと心臓病であり、それぞれが慢性化することにより、がん患者さんの診療に関わる心血管トラブルが増加しています。がん治療後、十年単位での心血管毒性、担癌状態からの血栓症、心不全患者さんのがん治療など、これからはがん患者さんの診療に循環器の医師が携わることが必要とされており、Onco-Cardiologyという領域も注目されています。

岡村一心堂病院では血管透視装置、320CT1.5テスラMRIPET-CTECMO(経皮的補助心肺装置PCPS)に加え、IABP(大動脈バルーンパンピング)IVUS(血管内超音波装置)FFR(冠血流予備量比)測定装置、経食道心エコー装置などを導入し、充実した装備となっています。カテーテルに関しては、遠位橈骨動脈穿刺など新しい技術なども取り入れ治療を進化させ続けています。

 

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 01. 心不全パンデミックとは
 02. 心不全はどうやって見つかるのか
 03. かかりつけ病院としてできること
   ◎心臓/冠動脈CT ◎心臓カテーテル検査
   ◎ICM ループ植込み型心電計
 04. より負担の少ない、橈骨遠位動脈穿刺
 05. 心臓病が見つかった時は
   ◎経皮的冠動脈形成術

   ◎大動脈内バルーンパンピング
   ◎ペースメーカー移植術
 06. 心臓リハビリテーションって何?
 07. 担当医 私が診療を担当します。

01. 心不全パンデミックとは

近年では食生活の欧米化に伴い、心臓に血液が十分に行き渡らない状態である狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患や、高齢者の方の高血圧や弁膜症による心不全(心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液を十分に送り出せない状態)が増加しています。現在、日本の心不全の患者数は推計100万人を越えていますが、高齢になるほど心不全の有症率が上がり、超高齢化社会をむかえる多くの人が心不全になるということです。近い将来、心不全パンデミック(急激な増加)がおこります。

02. 心不全はどうやって見つかるのか

『カラダのサインを見逃さないこと』

息切れ心不全の代表的な症状は、むくみ、息切れ、動悸などがあります。また、疲労感、脱力感があり疲れやすくなったりします。高齢の場合、気をつけなければならないのが、症状がはっきりと現れず、加齢による体力低下などと思いこみ、そのまま放置してしまうことです。特に、短い期間での変化、疲れやすくなったり、息切れがしたりなど「できていたことができなくなった時」は「かかりつけ医」にご相談ください。

 

『病院の診断は』

カラダのサインである「心不全にみられる症状」があるか問診を行い、診察、心電図検査、レントゲン撮影、心臓エコー検査や血液検査等により診断を行います。また、病気が見つかったり、より詳しい検査の必要性に応じて、更に血管造影CT検査や心臓カテーテル検査などの検査を行います。心臓の状態を正確に知ることが非常に重要になります。

03. かかりつけ病院としてできること

『心臓の病気を見つける検査』

◎心電図検査
全ての心臓病検査の基本になります。「不整脈」「心筋梗塞」「狭心症」「心筋症」などがわかります。

◎心臓超音波検査(心エコー)
心臓の形や大きさ、働きを検査することができます。「心筋梗塞」「心不全」「弁膜症」「心筋症」などがわかります

◎ホルター心電図検査
心電図の異常は必ずしも、病院に来ているときに現れるわけではありません。携帯型の心電計を装着し、寝ている時や、朝夕など1日を通した心電図を計測します。患者さんは病院で装着し、通常通り生活していただき、翌日、来院いただき心電計を外し、次回来院時に解析結果をご説明します。

◎心臓/冠動脈CT

  心臓/冠動脈CT1 心臓/冠動脈CT2
※心臓のCT画像はクリック(またはタッチ)すると拡大することができます。

当院の320列マルチスライスCTでは、「急性冠症候群」「肺動脈塞栓」「大動脈解離」の病気を確定させたり、除外診断を一度の造影CT検査で行う緊急時の”トリプルルールアウト”が可能です。

◎心臓/冠動脈CT

動脈よりカテーテルを挿入し、カテーテルを通じて造影剤を注入します。そうすることで冠動脈を撮影することきるようになり、動脈硬化の進行により狭窄や閉塞した血管の位置とそれに伴って障害された部位を調べます。心臓カテーテル検査は狭心症心筋梗塞の確定診断と同時に治療方針を決める重要な検査なります。また、左心/右心機能検査を行うことで心不全の重症度診断や治療方針を決めることができます。更に心臓カテーテル検査と同時に心筋生検(わずか2〜3㎜の組織を採取します)により心筋症や心筋炎の病理学的診断を行うことも可能です。

心臓カテーテル

 

◎ICM ループ式植込み型心電計

保険適応:「心房細動検出を目的とする植込型心電図記録計検査の適応となり得る潜因性脳梗塞と判断された場合」

心臓の説明

不整脈の1つであり左右の心房で生じる電気信号の異常で脈が速くなる「心房細動」ですが、放っておくと血液の固まりである「血栓」ができやすくなります。心房内でできた血栓は脳にまで到達し脳梗塞を引き起こすことがあります。さらに脳血管系の合併症を起こすこともあります。

前胸部の皮下に非常に小型の心電計を植込みます。(USBメモリくらいのサイズです。)最長で3年の心電図の記録ができます。植込み自体は10分程度で終了するので、患者さんにも負担は少なくなっています。ホルター心電図より検出率が高く、潜在的に脳梗塞を引き起こす可能性のある心房細動を診断します。

04. より負担の少ない橈骨遠位動脈穿刺

これまで心臓カテーテル検査のカテーテルを挿入する部位は、足のつけ根や肘、手首と変わってきました。これは合併症が起きないようにであったり、止血時間を短くであったり、より安全で患者さんの負担を減らす為です。現在、岡村一心堂病院では、写真でもあるように親指のつけ根あたり、『遠位橈骨静脈』からのアプローチを基本として行っています。以前より更に止血時間が短く、合併症が減少し、より患者さんにとって負担の少ない穿刺となります。

橈骨遠位動脈穿刺

05. 心臓病が見つかった時は

検査で病気が見つかった時は、患者さんに十分な説明を行い治療方針を決めていきます。主に生活改善や内服薬等で治療をします。ここからは岡村一心堂病院で対応している手術の一部をご紹介します。

 

狭心症 心筋梗塞

 

◎PCI 経皮的冠動脈形成術(カテーテル治療)

対象疾患:「狭心症」「不安定狭心症」「心筋梗塞」など

内服薬の治療などで改善しない場合や、手術をしないと血管が詰まってしまう場合、また、詰まってしまっている場合には経皮的冠動脈形成術を行います。検査で紹介したカテーテル検査中に詰まっている狭窄部位が発見された場合はそのまま手術へと移行します。カテーテルを通して狭くなった血管の部位をステントとよばれる血管用の筒状の網で拡げ本来の血流を取り戻します。主な原因は生活習慣病でもある動脈硬化です。中性脂肪やコレステロールが血管内で固まり血流をさえぎります。入院治療となります。

 

◎IABP 大動脈内バルーンパンピング

対象疾患:「心筋梗塞」「虚血性心疾患」「心原性ショック」など

大動脈内バルーンパンピングは、心臓の働きを助けます。心臓は血液を全身に送り出すポンプの役割を果たします。しかし、さまざまな疾患によりポンプ機能が正常に働かないと、十分な血液を全身に送ることができない虚血状態になります。カテーテルからバルーン(風船)を血管内に留置し、外部にある器械で心臓の動きに合わせ膨らませたり、しぼませたりし心臓の働きを助けます。

 

◎PMI ペースメーカー移植術

対象疾患:「完全房室ブロック」「洞機能不全症候群」「心房細動」など

不整脈には脈が速くなる「頻脈」と、反対に脈が遅くなる「徐脈」があります。徐脈の場合、脳へ血液が一時的に行き渡らずめまいやふらつき、ひどい場合は失神を引き起こすこともあります。検査により正しく不整脈の種類を診断した上で、対象疾患に該当する場合は、ペースメーカーの電気的刺激により心臓の脈のリズムを整える「ペースメーカー」を植え込みます。通常、左鎖骨の下に局所麻酔で、皮下組織と筋肉との間に固定します。入院治療となり、異常がない場合は1週間程で退院ができ、その後は外来で定期的にペースメーカーのチェックを行います。

ペースメーカー

06. 心臓リハビリテーションって何?

対象疾患:「急性心筋梗塞」「狭心症」「開心術後」「慢性心不全」「大血管疾患」「末梢動脈閉塞性疾患」

「心臓」と「リハビリテーション」という2つの言葉が結びつきにくいかもしれませんが、心臓病で低下した体力を元の状態に戻す為の運動療法です。また、病気が再発しないように予防を実践します。実際には有酸素運動(持続的な運動)を時間、強度、頻度を変えながら行いまことで病気の予後(見通し)を改善することができます。岡村一心堂病院では施設基準「心大血管疾患リハビリテーション料(I)」を取得しています。

リハビリテーション室

私が診療を担当します。

担当科:循環器内科
循環器内科の診療スケジュールはこちら
担当医:岡村 暢大(おかむら のぶひろ)

日本循環器学会専門医
日本内科学会認定内科医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
※クリックするとそれぞれの学会ホームページにリンクします。

先天性の病気以外、心臓病の原因は、長年の生活習慣によって引き起こされることが多く、発症すると生命に関わることもあります。規則正しい生活、食事、適度な運動とストレスをためない生活を心掛けていただき、少しでも異変を感じることがあればできるだけ早くご受診ください。

循環器内科担当医 岡村暢大

 

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