【広報誌】一心だより387 前立腺治療の新しい選択肢 水蒸気治療

コロナ禍以来の久しぶりの発行です。

今回は昨年保険適用となり、まだ実施している医療機関が多くない前立腺肥大症治療の新しい選択肢、「WAVE 経尿道的水蒸気治療」についてお伝えいたします。岡村一心堂病院では、2023年7月に導入し、8月より本格的に始動しております。前立腺肥大は早い場合には30代から始まり、50代からは特に肥大しやすくなると言われています。前立腺肥大症でお悩みの方や長期投薬を行っている方は、一度ご覧いただければと思います。

 


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そもそも前立腺肥大症とはどんな病気でしょうか。前立腺は男性にしかない生殖器の1つです。この前立腺が肥大すると(大きくなると)中を通っている尿道が圧迫され、多くの場合、頻尿、残尿感、切迫感など排尿に関するトラブルを抱えることになります。主な原因は加齢によるもので若いと30代からはじまり、50代から特に肥大しやすくなると言われています。治療では投薬を基本とし、症状がひどくなり生活に支障がでる場合は外科的治療(手術)も選択肢となります。

 

経尿道的前立腺切除術は標準的治療として全身麻酔あるいは腰椎麻酔下で手術を行います。肥大した前立腺を電気メスで削り取るイメージです。手術時間は60〜120分で2週間程の入院治療となり体力的な負担もあります。ここで新しい選択肢のご紹介です。経尿道的水蒸気治療 WAVE(Water Vapor Energyの頭文字から)は103℃の水蒸気を9秒間噴霧し、前立腺組織を約70℃まで上昇させ組織を壊死させる治療を行います。水蒸気を利用しているためムラのない治療効果が実現され、尿道粘膜や性機能温存を可能としました。平均治療時間は10分未満です。 ※2022年9月1日から健康保険の適用となりました。

 


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長期投薬で症状の改善しない方に低侵襲で新たな選択肢になる治療です。実際の治療の対象や排尿障害でお悩みの方はご相談ください。

当院泌尿器科では、前立腺肥大症の治療の他、男性更年期の治療や、体外衝撃波結石破砕装置を用いた腎、尿路結石の治療など幅広く対応しています。また、非常勤の対応ですが、普段はお仕事で来院できない方にも土曜日の午前も診察対応しています。

< 泌尿器科 診療担当 >

 

 

岡村一心堂病院では、患者さんの健康と快適な生活のために、常に最新の治療法を取り入れる努力をしてまいります。引き続き、地域のかかりつけ病院としてみなさまの健康づくりに貢献してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

患者さんご自身が対象になるか、排尿に関するご相談は泌尿器科にご相談ください。

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