透析室

岡村一心堂病院透析室について

岡村一心堂病院の透析室は6階にあります。
ベッド数は20床あり、1床は個室で重症患者さんや夜間の緊急透析に対応できる個人用透析装置を配備しています。また必要に応じて入院病棟でも透析を実施する事が可能です。患者さんに快適に透析治療を受けて頂けるように、隣とのベッド間隔も広く配置しており、各ベッドにはBS視聴が可能なテレビを配置しています。

当院透析室では医師を中心に臨床工学技士、看護師、管理栄養士、理学療法士など様々な職種と連携しチーム医療を行っています。また、通常の血液透析以外にも血球成分除去療法(GCAP、LCAP)、吸着型血液浄化療法(エンドトキシン吸着、レオカーナ)、腹水濾過濃縮再静注法(CART)など様々な特殊血液浄化療法にも対応しています。

 

 

< スタッフ >
透析内科医師 1名 / 腎臓内科医師 1名 / 臨床工学技士 8名 / 看護師 2名

 

血液透析とは・・・

腎臓には血液をろ過し、尿として老廃物、毒素や余分な水分を排出する機能があります。慢性腎不全などの理由により腎臓の機能が低下した患者さんに、透析装置を使い、ダイアライザーを通して人工的に血液のろ過を行います。透析は通常1週間に3回、1回4~5時間程実施します。

透析の役割
・老廃物を取り除く
・余分な水分を取り除く
・血液が酸性にならないように電解質の調整を行う

 

岡村一心堂病院では・・・

1988年の病院開院以来、透析治療を行ってきました。近年では糖尿病の患者さんが増加し、腎機能悪化から末期腎不全になる方が多くいます。透析患者さんの約半数は糖尿病性腎症からの方です。病気の性質から動脈硬化が進行する事が多く、心臓冠動脈疾患や末梢動脈疾患を合併している方も多くいます。QOL(生活の質)を保つため、冠動脈拡張術、下肢動脈狭窄や閉塞に対する動脈拡張術も必要になります。時期を逸しないよう、注意深く診療を行っています。

 

 

 

当院の透析室での取り組みをご紹介します。

シャントエコー

人工透析は、手術によって作られたシャントと呼ばれる動脈と静脈をつなぎ合わせた血管に針を刺して行われます。このシャントは、時間の経過とともに血管の内部が狭くなり(狭窄)血液が流れにくくなる事があります。また、シャントの腫脹や感染によって合併症を引き起こすこともあります。このようなシャントの異常を早期に判断して適切な対応が出来る様、定期的に超音波診断装置(エコー)を使って検査しています。

 

 

遠赤外線療法(フィラピー)

フィラピーは血管内皮機能改善作用などを有する特定波長の赤外線を用いた光線療法です。シャント血流の増加や開存率の改善、下肢末梢動脈疾患の治療補助効果が期待されています。フィラピーは台湾に本社を置く光線療法機器で、当院でも2023年より導入し、シャントケアやフットケアとして使用しています。治療方法は透析中に照射部位へ30分間照射するのみで、患者さんへの時間的な負担や痛みなどを伴うことはありません。

 

 

透析リハビリ

透析患者さんは一般の健常者と比較して※サルコペニアになりやすいといわれています。当院透析室では、サルコペニアの予防を目的として透析中に理学療法士による運動療法(透析リハビリ)を実施しています。透析時間を有効に活用でき、身体機能の促進・転倒予防にもつながるため大変喜ばれています。
※サルコペニアとは加齢による筋肉量の減少及び筋力の低下の事を指します。

透析中のリハビリテーション

 

夜間透析

当院では夜間透析を実施しています。

夕方17時以降に透析を開始して、夜21時以降に終了しています。お仕事などで日中に来院することが出来ない方も仕事を続けながら透析治療を継続することが出来ます。

 

 

フットチェック

 

透析患者さんは動脈硬化の進行が早く、末梢血管障害のリスクが高いといわれています。そのための予防として、当院では毎月フットチェックシートを用いて患者さんの足の状態を確認しています。気づかないうちに傷が出来て悪化してしまったという事がないように受け答えのみではなく目視、触診にて確認を行っています。必要に応じて医師の指示にて、看護師が傷等の処置をする場合もあります。フットケアには患者さん自身の協力も不可欠である為、患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら日常生活等の指導も行っています。また、JMS社製「ポケットLDF」を使用して下肢の微小循環血流量を定期的に計測しています。透析中に足の裏にセンサーを装着し片足3分程度測定をします。これにより、虚血性病変のリスク評価を補助します。

 

 

< 透析室概要 > スマホは横スクロールします。

ベッド数 21床(個室1床)
透析室
設備
逆浸透RO水製造装置 JMSTW-1800R 東レメディカル
透析液供給装置 TC-R 東レメディカル
A・B粉末溶解装置
→ TP-AHI-R 東レメディカル
→ TP-BHI-R 東レメディカル
血液透析装置 JMS(オンラインHDF対応含む)19台
個人用透析装置 JMS 2台

1床は個室で重症患者さんや夜間の緊急透析に対応できる個人用透析装置を配備しています。

実施検査 2週間に1回:血液検査
1ヶ月に1回:胸部レントゲン検査
3ヶ月に1回:心電図検査
6ヶ月に1回:血圧脈波検査(ABI)、骨密度測定
12ヶ月に1回:胸腹部CT、ベンヘモグロビン検査、心臓/腎臓/頚動脈エコー

 

 

< 透析時間 > スマホは横スクロールします。

時 間
8:00〜12:00  ○
13:00〜17:00
17:00〜21:00

 

 

< 担当医師 >

右:透析内科 上野 滋
左:腎臓内科 十川 裕史

上野 滋

うえの しげる

  • 東海大学小児外科学名誉教授
  • 日本小児科外科学会専門医・指導医

十川 裕史

そがわ ゆうじ -非常勤-

  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本透析医学会透析専門医
  • 日本腎臓学会腎臓専門医

 

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